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WarcraftⅠ -3- 古代の戦争2

みなさん、こんにちは!サニーミルクです。

前回はナイトエルフの起源とアッシャラ女王について説明しました。

今回は古代の戦争の本格的な展開と、その悲劇的な結末について語ってみようと思います。

今回は第1回に説明したドラゴンの位相も出てきますので、

忘れてしまった方はぜひ、WarcraftⅠ -1- をもう一度読んでいただくことをおすすめします。

2-2.古代の戦争の始まりとカリムドア大陸の分裂

日を増すごとに魔力への執着が強くなっていったアッシャラ女王と名家の者たちは、

より強力な魔法の力を欲しました。セナリウスとドルイドの長であったフュリオンも女王に

魔法の使用を控えるよう警告しました。

しかし、時すでに遅し。

女王と名家たちの無分別な魔法の使用により、ある人物の注意を引いてしまいます。

この宇宙のどこか、それとも別次元のどこかには「歪みし黄泉」(Twisting Nether)というところが

あるといわれています。そこには悪魔を率いるサルゲラスと、灼熱の軍勢の本拠地がありました。

不幸にもナイトエルフたちが使う秘伝の魔法の力は、悪魔が使う魔法と同類のもので、

遠くにあるアゼロスから漂う魔力の臭いは、黄泉にいる悪魔たちにも感知できました。

無限に近い魔力を使っているナイトエルフを発見したサルゲラスはアゼロスを侵攻し、

タイタンの創造物を破壊し、永遠なる泉を手に入れようとしました 。

そんな彼が目をつけた人は他でもなく、アッシャラ女王だったのです。

(歪みし黄泉…イメージです)

すぐにでもアゼロスに行ってすべてを踏みにじりたかったサルゲラスでしたが、

さすがの彼にも限界はあり、大規模の軍隊を率いて攻めるためには内部の助力者が必要でした。

サルゲラスは魔力に浸っているアッシャラ女王に声をかけ、

自分と灼熱の軍勢をアゼロスに召還するよう命令しました。

サルゲラスのとてつもない力を目の当たりにした女王は彼に屈服し、仕えることを決めました。

彼についていけば、泉よりも強大な力を得られると思ったのかも知れません。

召還の儀式はあっという間に進みました。泉の力を利用し、

魔法の達人であった彼女の忠実な臣下たちのおかげで、

一瞬にして大規模の軍隊がアゼロスに侵略できました。

(古代のカリムドアの地図とアッシャラの宮殿があったジン・アッシャリ(Zin-Azshari)の位置。

そして真ん中の青いところが永遠なる泉です)

アゼロスに着いたウォーロック(Warlock)たちは次から次へと悪魔を召還し、

どんどんその軍勢を増やしていきました。

カルドレイの戦士たちは悪魔の群れを見て驚きましたが、

自分たちの故郷を守るべく、慌てずに戦線を整い、勇敢に立ち向かいました。

しかし、灼熱の軍勢は数え切れないほど多く、いくら勇猛な戦士とはいえ、

その圧倒的な数の前にはひざまずくしかありませんでした。

ここでドルイドのフュリオン=ストームレイジはセナリウスに助けを求めることにしました。

弟であるイリダン=ストームレイジと、ティランデ=ウィスパーウィンドをつれて、

セナリウスがいるという「ハイジャル山」(Mount Hyjal)にむかいまし。

セナリウスは灼熱の軍勢と戦うために、他の亜神をさそいました。

また、赤の龍軍団のリーダーであるアレキストラッサを訪ね、

龍軍団の力を貸してほしいといいました。

もちろん、五大の位相はアゼロスを守護するための存在でしたので、

二つ返事で彼らに協力することにしました。

(古代の戦争に参戦した亜神たち。左は猪の亜神アガムマガン(Agammagan)

右は熊の亜神ウルソクとウルソル兄弟(Ursoc, Urosl))

圧倒的な力をもっていた亜神たちと(セナリウスを含めて)五つの龍軍団の参戦は戦況を覆し、

アゼロス側が限りなく湧いてくる悪魔と対等に戦えるようになりました。

しかし、まだまだ完全なる勝利とは程遠く、

いつの間にか長期戦を強いられることになってしまいました。

ここで黒の龍軍団のリーダーであったネルサリオンは、ある提案を出しました。

「我々五大の位相と亜神の参戦により、前よりは少し有利になったとはいえ、

敵の数は相変わらず我々を圧倒する。このままではアゼロスはやつらの手に渡ってしまうのだ。

そこでひとつ提案がある。この円盤に位相の力をいれ、強力な武器を作るのだ。

我々が力を合わせれば、悪魔など一瞬にして殲滅できるはずだ」

そしてアレキストラッサを含め、他の位相たちは彼の意見に賛成し、

青の龍軍団のリーダーであったマリゴスがその円盤に自分の魂をいちばん最初に入れました。

黄金の円盤の形をしたあの遺物は龍の魂を入れたものでしたので、

そのまま「龍の魂」(Dragon soul)と名づけられました。

(緑の人がもっているものが龍の魂)

そして、ついに決戦の日が来ました。

悪魔の群れがカリムドア大陸を覆い、カルドレイの戦士と龍軍団も集まりました。

もう残すは龍の魂で悪魔を一掃するだけでした。

しかし…。ネルサリオンは龍の魂を悪魔にだけ向けたわけではありませんでした。

自分の同僚である龍の位相たちと彼らの軍隊、そしてカルドレイの戦士たちも

その攻撃範囲に入れたのでした。

遺物の力は想像を超えるものでした。

自分を「デスウィング」(Death wing)と名乗ったネルサリオンは

アゼロスの生き物を全滅させるつもりだったのです。

デスウィングは龍の魂に自分の力は入れませんでした。

そして他の位相たちは彼を信じ、ほとんどの力をあの遺物につぎ込んだため、

彼に対抗する力が残っていませんでした。

しかし、面白いことに、位相にしか使えないはずだったあの遺物は、

なぜか位相には使えない武器でした。

四体分の魂が込められたあの武器の反動は

使用者であったデスウィングの体をずたずたにさせてしまったのでした。

ネルサリオン、もといデスウィングの裏切りにより、悪魔もほとんど全滅でしたが、

ナイトエルフたちと亜神、そして残りの龍軍団も莫大な被害を受けてしまいました。

体がぼろぼろになったデスウィングはどこかに逃げ、

古代の戦争は一見終わったかのように見えました。

ですが、不幸なことに、まだ戦争は終わったわけではありません。

永遠なる泉の力のよってできたゲートはまだ閉ざされていなかったため、

悪魔たちはいくらでも来れる状態でした。

さらにサルゲラス自らアゼロスに降臨し、自分の手で惑星を灰の山にしようとしたのです。

ここでフュリオンは、この戦争を終わらせるためには永遠なる泉を壊す

(泉を壊すというのは少し変な表現ですが)しか方法はないと判断しました。

しかし、泉を破壊するという兄の発言に、アッシャラと同様、

秘伝の魔法がとても好きだったイリダンは反発しましたが、

すべての元凶はその泉と魔力。兄は聞く耳を持ちませんでした。

そのためイリダンは兄を裏切り、アッシャラ女王側についてしまいました。

そしてもうすぐ兄がやってくることを女王に知らせ、結局フュリオンの不意打ちは失敗し、

同行したティランデは深い傷を負いました。

怒りに満ちたフュリオンはアッシャラに一対一の戦いを挑みました。

相手のアッシャラ女王はすでに強力な魔力を手に入れ、

またその腕前もアゼロス随一のものだったため、

戦いはとても終わりそうにありませんでした。

その間、イリダンはこう考えました。

「兄貴は大馬鹿者だ。泉の魔力が悪いんじゃない、アッシャラ女王が悪いんだ。

この泉は破壊されてはならない。もし破壊されたら、俺が作り直してやる」

激しい戦いの中、誰も気づかないうちに、イリダンはこっそり泉の水をガラス瓶にいれ、

自分の懐に隠しました。

そして、強力な魔法が飛び交う混沌の戦場。ついに事件は起こりました。

あまりにも近いところで強力な魔法が繰り広げられたせいか、

それともずっと悪魔をアゼロスに呼ぶためにゲートを開いていたせいか、

泉は負担に絶えず、文字通り「爆発」してしまったのです。

ひとつの巨大な大陸だったカリムドアは、泉の爆発によりばらばらになってしまいました。

そして女王はその爆発に巻き込まれ、深い海の底へと沈んでいきました。

フュリオンたちとナイトエルフもやはり爆発により遠くへと流されていきました。

そして力尽きた彼らがたどり着いたところは泉の西にできた大陸でした。

(泉が爆発したところには「混沌の渦巻き」(Maelstrom)という巨大な渦巻きが

今も絶えずに渦巻いています)

そこには例のハイジャル山がありました。

戦争と泉の爆発による精神的な衝撃はかなり大きいもので、

ハイジャル山にたどり着いたフュリオンと生き残りのナイトエルフたちは

途方にくれていました。

そのとき、戦いから抜け出て、先に到着していたイリダンは

ハイジャル山にある普通の泉を発見し、

自分の懐に隠していた永遠なる泉の水をそこに注ぎ込みました。

すると、普通の水だったあの泉は、永遠なる泉の水の強力な魔力により、

新たな「永遠なる泉」へと変わったのでした。

フュリオンは新しい永遠なる泉をみて喜んでいるイリダンを発見し、とても怒りました。

戦争の種となった泉をまたもや作ってしまったのが、

他でもない自分の弟だという事実は彼をより彼を怒らせました。

制圧されたイリダンは、深い監獄に幽閉されました。

そしてフュリオンは監視者たち(Watchers)という集団を創設し、

マイエヴ=シャドーソング(Maiev shadowsong)を看守として任命しました。

(泉を汚染する過程でイリダンに殺されかけたのが、マイエヴの弟だったため、

イリダンに対する憎悪は誰よりも強かったといわれます。絵はマイエヴ本人です)

泉がまた出来てしまったため、あのような事件がまた起こってしまうかも知れないと

フュリオンは心配しました。そのため龍の位相たちのところへ行って、

助けを求めることにしました。

事情を聞いたアレキストラッサはあの泉に木の種を植えることを提案しました。

その木の種は泉の魔力を吸収し、「ノルドラッシル」(Nordrassil)という

世界樹に成長しました。

生命の母であったアレキストラッサは、あの木に生命の力を吹き込み、大地を治癒し、

汚染を浄化する能力を与えました。

また夢の女王であるイセラは世界樹とエメラルドの夢をつなぎ、

その夢がもつ力で泉の魔力を抑制させると同時に、

ドルイドたちが自由にエメラルドの夢に出入りできるようにしました。

また、時間の支配者ノズドルムは世界樹に祝福を与え、

ナイトエルフに永遠の命をプレゼントしました。

さて、戦争は終わり、新しい泉に関する問題も解決し、

おまけに永遠の命も手に入れたナイトエルフでしたが、

再び魔力による戦争が起きないとは限りませんでした。

そこでフュリオンはナイトエルフ社会において二度とこのような悲劇が起こらないように

魔法の使用を禁じる」というおきてを作りました。

(メタ発言ですが、最近までWOWでナイトエルフのメイジを作れなかったのはこの設定のせいです)

そして、それから数千年の間。平和な日々が続きました。

次回:ドレノア、オークの堕落と第一次大戦争

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