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WarcraftⅠ -1- 創世

さて、すべての物語にはその背景になる設定というものがあったりするものですね。

今回はワークラフトのストーリーがどのようにして始まったかを語ろうと思います。

どの国の神話にも創世の話がありますが、ワークラフトのストーリーはあらゆる神話から

モチーフを得たもので、やはりこの物語にも創世の神話があります。

それでは、その創世の話からはじめましょう。

1. 創世

はるか昔、タイタン(titan)という、神に近い権能をもった種族がいました。

そのタイタンという種族は宇宙のところどころを旅しながら、

自分たちの秩序に合わせてさまざまな惑星を開拓しました。

混沌に満ちた宇宙の惑星は彼らの手によって、美しく、生命力あふれる惑星と変わっていきました。

しかし、好事魔多し、というべきでしょうか。

タイタンの開拓活動を妨害し、宇宙の秩序を乱す、悪魔の軍勢がいました。

タイタンを統べる最高議会であるパンテオン(Pantheon)は

そのような行為を許すわけがありません。

即座に会議を開き、自分たちを邪魔する悪魔を一掃するために、

最強の戦士を討伐に向かわせることにしたのです。

そこで選ばれたのがサルゲラス(Sargeras)というタイタンでした。

(パンテオンの構成メンバー。左上からノルガンノン(Norgannon)、ゴルガネス(Gorganneth)、イオナ(Eonar)、アマンスル(Aman’Thul)、カズゴロス(Khaz’goroth)、アグラマル(Aggramar)、サルゲラス

 後ほどまた説明しますので、今は忘れちゃって大丈夫です)

ただでさえ強い存在だったタイタンですが、その中でも最強の戦士であったサルゲラスに、

悪魔を倒すことは、文字通り朝飯前でした。

しかし、ここで物語は終わりません。

悪魔を倒すのはとてもたやすい仕事でしたが、

問題は、その悪魔が倒しても倒しても絶えずにわいてきて、世の中を荒らしたのです。

そしてワンマンアーミーのサルゲラスと

ゴキブリみたいに湧いてくる悪魔との戦いは数千年もの間続きました。

さて、彼を除いた他のタイタンたちは別の惑星を自分たちの秩序に基づいて開拓すべく、

遠くへと旅立ってしまいました。

孤独な戦いを繰り返していたサルゲラスは、ある日、ふとこう思いました。

「私はわれわれタイタンが、この宇宙の正義であると信じていた。

しかし悪魔たちは執拗に私たちの作業を邪魔する。

どうしてやつらはそこまでしてわれわれを否定するのだ。

もしかしてこの世の中を正していたものは実は我々ではなく、

やつらのほうだったのではないのだろうか」

やがて、このような彼の疑いは、確信へと変わっていったのです。

「我々タイタンは間違っている。そもそも宇宙に余計な手を加えたのは我々だ。

宇宙の本来あるべき姿は、秩序ではない。混沌だ。そう、間違いない。

兄弟たちが乱した宇宙を、私自らの手で破壊してやろう」

…どうしてこうなったのでしょうか。あるものは長い間悪魔と戦っていたため、

自分も気づかないうちに悪魔の影響をうけたといいます。

(勇猛で高貴な戦士であったサルゲラスは、自分の心から湧いてきた怒りにより

自分の敵であった悪魔のような姿へと変わってしまいました)

心を決めたサルゲラスは、灼熱の軍勢(Burning Legion)を結成し、

自分が閉じ込めた悪魔を開放しました。

そして彼はかつて同族だったタイタンたちが創り上げた世界を、

またかつての敵であった悪魔とともに破壊し始めたのです。

しかし、タイタンはサルゲラスの堕落など知るよしもなく、のんきに開拓を進めていきました。

そして彼らの前に「アゼロス」(Azeroth)という原始的な惑星が現れました。

邪悪な古代の神々(Old gods)が統べる混沌に満ちたあの惑星は、

タイタンが開拓するにはもってこいのところでした。

Ywaq maq oou. ywaq maq ssaggh. Ywaq ma shg'fhn.

彼らは死なない。彼らは生きていない。彼らは生命の循環から外された存在だ。

(Wowにボスとして登場した古代の神 ヨグサロン(Yogg-Saron) と クトゥーン(C’Thun))

アゼロスに降りてきたタイタンは、古代の神(全五体)を深い地下に封印し、

邪悪な彼らの信者も排除しました。

そして、タイタンは自分たちの秩序に基づいてアゼロスを変えていきました。

惑星を整い始めて、どれだけの時間が経ったのでしょうか。

タイタンは海底の巨人やいろんな種族を創造し、自分たちを手伝わせ、

やがてアゼロスには緑豊かな、生命力あふれるひとつの巨大な大陸ができました。

そしてタイタンはその大陸を「永遠なる星明りの大地」という意味である

カリムドア」(Kalimdor)と名づけました。すべての作業が終わったタイタンは、

大陸の真ん中に無限の魔力を秘めた「永遠なる泉」(Well of Eternity)をつくり、

カリムドアの生物を繁盛させました。

最後にタイタンは自分たちの傑作であるアゼロスを外敵から守るべく、

この惑星で一番強そうな種族を選び、権能を与えることにしました。

そうやって選ばれたのが、龍の位相(Dragon Aspects)です。

五大の位相とも呼ばれるこの存在は、それぞれ「赤の龍軍団(Red dragonflight)」

緑の龍軍団(Green)」「青の龍軍団(Blue)」「青銅の龍軍団(Bronze)」

黒の龍軍団(Black)」という五つの軍団に分かれていました。

タイタンはこの龍軍団のリーダーたちに力を与えました。

(初代の龍の位相たち。左からネルサリオン(Neltharion)イセラ(Ysera)

アレキストラッサ(Alexstrasza)ノズドルム(Nozdormu)マリゴス(Malygos)。

 ちなみにこの画像は古いモデルですので、

 あとで一人ずつ紹介する機会があったらそのときまた新しいものを張ります)

命を司るタイタンであるイオナはアレキストラッサに惑星の生命を統べる権能を与えました。

また、アレキストラッサの妹であるイセラにはアゼロスの自然と関係深い

エメラルドの夢」(Emerald Dream)を支配する権能を与えました。

ちなみにこのエメラルドの夢というのは、文字通り夢の世界ですが、

アゼロスが外部からどのような影響も受けずにそのまま時が過ぎたら、

このような世界になっていたのだろう、というような、言わば

理想的な世界のブループリントみたいな世界です。

また、魔法の達人であるタイタン、ノルガンノンは

マリゴスにアゼロスの魔法と神秘な力を守護し、

管理する任務と力を与えました。

そしてパンテオンのリーダーであるアマンスルは、青銅の龍軍団のリーダーノルガンノンに

時間の権能を与え、アゼロスの時間と運命を守護する任務も与えました。

最後にアゼロスの山脈と渓谷の設計者であり、

地下の生命体を創造したカズゴロスは、ネルサリオンに大地と溶岩を司る力を与えました。

さて、混沌に満ち溢れていたアゼロスはタイタンの手によって豊かになり、

また惑星を安全に守ってくれる守護者もできました。

もうこれ以上やることがなくなったタイタンはアゼロスから立ち去ることにしました。

これからアゼロスにやってくるであろう、サルゲラスと灼熱の軍団のことはまったく知らずに…

次回:ドレノアとオークの堕落、そして第一次大戦争。

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